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日奈久温泉歴史秘話

孤高の俳人『山頭火』の愛した熊本の古湯

八代市南西部、八代海と天草諸島を望む海辺に湧く温泉。約600年の歴史と由緒を誇る街並みは、石畳の道や古い板塀の建物に当時の表情を色濃く残し、訪れる者の心を強く惹きつける。昭和5年に訪れた俳人・種田山頭火は『温泉はよい、ほんたうによい、ここは山もよし海もよし、出来ることなら滞在したいのだが、――いや一生動きたくないのだが』と心からの称賛を日記に記した。温泉街の入り組んだ路地を歩けば、明治〜昭和の面影を残した商店が立ち並び、現在でも手作りの文化が軒先で営まれている。竹細工や高田焼などの工芸品や日奈久ちくわの店が軒を連ね、早朝はちくわの焼ける香ばしい薫りが辺りを包み込む。父の回復を願う息子の祈りによって開湯したとの言い伝えから、別名「孝行泉」と呼ばれる日奈久温泉。親孝行をかねて親子で訪れ、どこか懐かしい風景の中でノスタルジックな思い出に耽るのもいいだろう。

住所:八代市日奈久中町・上西町 立ち寄り共同浴場数:5件


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