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30代カップルの1泊2日・城崎ラブトリップ

30代カップルの1泊2日・城崎ラブトリップ

多くの文豪も湯治場として愛した「城崎温泉」は、ミシュラン・グリーンガイド・ジャポンにも2つ星として掲載され、世界的にも人気の高い観光地。歴史と風情を感じられる城崎温泉を舞台に、30代のカップルが1泊2日を楽しむとしたら……というストーリーです。

お互い30代の中盤に差し掛かり、結婚は意識しているけど、忙しくて最近は倦怠気味……の2人が旅の主役。初めて訪れる城崎温泉。笑いあり喧嘩ありラブありの物語スタートです。

城崎の玄関口「城崎温泉駅」到着

城崎は歩いて巡れる街と聞いたので、今回は車を使わず電車で。玄関口である「城崎温泉駅」に到着。構内には「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」の専用入り口が駅に設けられていることを知り、次はそれで来ようかな、なんて思いを馳せてみる。駅を抜けると、城崎の名物・カニの足をイメージしたオブジェが出迎えてくれた。11月~3月のカニのシーズン限定で設置されているようだ。

早速散策開始。川沿いのしだれ柳が、古き良き街並みの情緒を盛り上げる。「まるでテーマパークに来たみたい」なんて、彼女もなんだか嬉しそう。飲食店やお土産屋などがぎゅっとまとまっているから、歩いているだけで旅に来た気分を高揚させてくれる。

地ビールが飲める「グビガブ」でランチ

とりあえずランチにしようということで、辿り着いたのがレストラン「グビガブ」。お店の隣にある旅館「山本屋」が醸造をしている地ビールが飲めるお店。ビールを“グビグビ”、料理を“ガブガブ”楽しんで欲しい、というコンセプトのもと名付けられたとか。

まず注文したのは「地ビール(4種)飲み比べセット(1200円・税込)」。ピルスナー[空のビール]、スタウト[黒のビール]、ヴァイシェン[川のビール]、カニビール[雪のビール]を一度に楽しめます。どれも城崎の食材にあう麦芽100%で作れられているのがポイント。

「この黒ビール飲みやすい! わたし黒で美味しいってはじめて思ったかも」「ピルスナーはラガーだからまさにグビグビ飲めるね」「カニビールはカニと一緒に飲んでみたいな」

お昼から気兼ねなく飲めるのも旅の醍醐味。初めての城崎ビール、アルコールも入って、最近倦怠気味だった2人も会話が弾みます。

肉がおすすめと教えてもらったので、2人ともがっつり肉料理をオーダー。兵庫県産の人気黒毛和牛を贅沢にあしらった「但馬牛のステーキ丼(2800円・税込)」は、口に入れるとトロける柔らかさ。玉ねぎも但馬産らしく、シャキシャキの食感がやみつきに! ご飯がススムススム。

彼女が注文したのは「但馬牛と八鹿豚のハンバーグ(1300円・税込)」。但馬牛と兵庫県産の八鹿豚(ようかぶた)を合挽きにしたハンバーグは、びっくりするぐらいジューシー。ソースにも城崎ビールが隠し味として使われているそう。料理からもビールへの愛情が感じられ、色々と大満足でお店をあとにしました。

志賀直哉が愛した旅館「三木屋」に宿泊

そろそろチェックインの時間かな。ということで、2人は本日宿泊する旅館「三木屋」へ。

創業なんと300年。志賀直哉ゆかりの旅館としても有名です。志賀直哉が初めて訪れた1913年から、ちょうど100周年にあたる2013年に一部をリニューアルしたそうですが、外観は手を加えていないため、歴史ある風情そのまま。圧倒的なスケールにちょっと緊張しながら、中へ入ります。

はっ、と息をのむような優雅なロビー。志賀直哉の小説『暗夜行路』に描かれたままの姿を今も残しているという、美しく整えられた日本庭園が望めます。「こんな素敵なところに泊まれるんだ……」と、つぶやく彼女を見て、こちらまで嬉しい気分に。

ロビーの脇にはライブラリースペースも完備。ブックディレクターの幅允孝さんがセレクトした本棚には、三木屋に縁のある文豪や装丁の本、ほかにも作家の旅本や本のある空間の写真集など、あらゆる種類の本がずらり。「本を読みたくなる本棚」というコンセプトにふさわしい内容になっていて、いつまでも読み耽けてしまいそう。

素敵なロビーを名残惜しみながらも、部屋に通してもらいました。今回宿泊するのは「庭園側和室」と呼ばれる、日本庭園を部屋からも楽しめるお部屋。風情はありつつも、トイレ・洗面など水回り設備がリニューアルされているため、快適に過ごせます。

ひと息ついたら、早速お風呂を楽しみます。

お風呂は2つのタイプを時間で男女が入れ替わります。こちらの「ひいらぎの湯」は、男性 が15:00~21:00、女性が21:00~24:00と翌日の6:00~10:00に入れます。

元々客室だった部屋をお風呂として生まれ変わらせたそうで、鴨居や縁側の天井、土壁などに名残を感じます。また天井はあえて梁だけを残すことで、開放感のある造りに。

神経痛や筋肉痛、疲労回復などに効くお湯に浸かり、日々の疲れを癒やします。

温泉を堪能したあとは、お待ちかねの夕食タイム!

城崎名物の松葉蟹をはじめ、但馬牛、そして四季折々の山と海の食材が贅沢に使われた会席料理は、見ているだけでヨダレが……。「あんなにお昼食べたのに全然食べられそう」と、彼女もはやる気持ちを止められないみたい。

新鮮なお刺身だけでも嬉しいのに、カニ刺しまであるなんて。ライムとの相性も抜群で、魚の甘味と爽やかさに感無量。三木屋さん、お刺身もっとください(笑)。

但馬牛はなんと部位の食べ比べ。美しいサシの入ったお肉、ややもすると脂たっぷりかと思いきや、意外とあっさり、むしろお肉の美味しさに感動。

量もたっぷりでお腹いっぱい、大満足でディナーを終えた2人だったのでした。

童心に帰れる「谷口屋遊技場」へ

せっかくだし夜の街を散策へ。「七湯カクテルっていう色鮮やかなカクテルを出すバーがあるみたいで、そこ行ってみたい!」と彼女が提案するので、向かっていたところ、途中に昔懐かしい遊技場を発見。「寄るの?」と不満そうな顔を横目に、好奇心を抑えられず入店。

レトロな雰囲気の店内は射的ができるお店。1回200円(税込)と価格もリーズナブル。もちろん的に当たれば景品だってもらえます。

気乗りしない彼女にも無理やり銃を持たせ、射的を体験。的の近くで打ってもOKなため、そんなに難しくないんだけど……。「ねぇ、全然当たらない!」。銃の重さもあいまって、彼女は思うような成果をあげられませんでした。

鮮やかな七湯カクテルが名物「伽羅」

「もう、早くカクテル飲みに行くよ」とイライラがおさまらない彼女。「そうやってすぐ怒るとこ、なおしなよ」とつい軽口が出てしまい、僕を置き去りにしたまま、早足でバー「伽羅(きゃら)」へ向かってしまった。「あぁ、やってしまった……」。

ジャズのDVDが流れる店内は、コンパクトながらモダンな雰囲気。ハットの似合うマスターが腕をふるいます。先に到着した彼女が愚痴を聞いてもらっている様子。「わたし、すぐ怒っちゃうんですよね……」

謝罪の意味も込めて「七湯カクテル(各700円・税込)」をすべてオーダー。美しく色鮮やかな7つのドリンクは、飲まずしても注文する価値があるほど。「きれい……」。どうやら機嫌も良くなったみたい。

「せっかくの旅行なのにごめん」と改めて乾杯。城崎にある7つの外湯の名前がつけられた七湯カクテルは、それぞれ味に特徴があって飲み比べしても楽しめます。さっぱりしているため、どんどんお酒がすすみますが、さすがに7杯全部飲んだら酔っ払いました……。

城崎は夜の街並みも風情たっぷり。仲直りしたあとに感じる夜景色は、気持ちの振れ幅もあって格別。そういえば、ちゃんと喧嘩したのも久しぶりかも……。「外湯入って帰ろうか?」「え、まだやってるかな?」「23時までのとこも多いみたいだよ」「じゃあ、寄ろっ!」

1日目を最後まで満喫して就寝しました。

はじまりの朝は体にやさしい朝食から

旅の日の朝はいつも以上に早く目覚めてしまう。軽く温泉に浸かったあと朝ごはんを食べるのは、温泉旅行ならではの贅沢。しかも嬉しいことに、三木屋の朝ごはんは「体にやさしい」がコンセプト。

「飲む点滴」と言われる甘酒を使った甘酒ヨーグルトは丹波・西山酒造場産。ほかにも、塩加減が絶妙な香住産のエテガレイの一夜干し、豆乳豆腐、山椒ドレッシングを使った地物の野菜サラダなど、栄養たっぷりの食事で英気を養います。

街の全景が望める「城崎温泉ロープウェイ」

朝食のあと向かったのはロープウェイ乗り場。昭和38年に開設した城崎の定番観光スポット。街の奥に位置しながらも、歩いて行ける距離(三木屋から5分程度)なのも嬉しい限り。

「あ、ロープウェイ乗る前に温泉たまごつくってみたい」とふもとにあった卵場に駆け寄っていく彼女。

温泉たまごがつくれるのは「城崎ジェラートカフェChaya」。卵を購入したあとは、城崎温泉の源泉を利用して、ゆでます。時間を調整するだけで、温たま・半熟・かたゆでと、固さを調整できるのもポイント。「お腹いっぱいだけど、卵なら食べられるよね」と、欲張って3つも買っちゃいました。

ゆであがったあとは専用の器具を使って卵の殻をむきます。ちょっとコツがいりますが、きれいにカットできました。

絶妙なゆで加減のおかげで、ぷるぷるの温泉たまごができました! 熱々で濃厚。何もかけなくてもペロリと食べられちゃいます。朝食後でもね。

温泉たまごのあとは再びロープウェイ乗り場へ。外装に描かれているのは、城崎のキャラクターだというカニの「ジョーくん・サキちゃん」。平日ですが天気も良かったため、満員でした。

日本海側にあるためか、すっきりと晴れることが少ないそうで、ロープウェイには地元の人も多く乗車していました。「城崎の街ってコンパクトだね。奥にあるのは海かな?」。はじめて街の全景が見えたことで、気持ちが盛り上がります。

名物住職の会話も楽しい「温泉寺」に下車

ロープウェイを途中下車して訪れたのは「温泉寺」。その歴史はかなり古く、開創されたのは738年。1200年以上もの間、城崎の街を護り続けてきた由緒正しきお寺。

しかも今なら、33年ごとにしか開帳しない「十一面観音立像(国重要文化財)」が拝観できます(期間は平成30年の4月23日から3年間)。2メートルを超えるヒノキの一木彫で仏像は、但馬の代表傑作ともいわれているそう。「どうやって運び出したり元に戻したりするんだろう」。

気になる人は、街の名物住職でもある小川祐章さんに聞いてみましょう。城崎の街の歴史も含めて、色々と語ってくれます。歴史好きにはたまらない話ばかり。僕らもついつい聞き入ってしまいました。ちなみに額にあるのは黒子ですので、悪しからず。

頂上でカフェタイム&かわらけ投げに挑戦

住職の話を満喫したあとは、ロープウェイに再び乗車し山頂へ。まず立ち寄ったのは2017年7月にオープンした「みはらしテラスカフェ」。ウッド調の洒落た店内は、ファンが回る高い天井やガラス張りの窓など“開放感”という言葉が相応しすぎる造りです。

「お腹はいっぱいなんだよ……」。でも魅力的すぎるホットドッグ。但馬牛か八鹿豚を使ったソーセージに、サックサクの自家製パン。ついつい八鹿豚のダブルを注文(750円・税込)。さすがにお腹いっぱいの彼女は、みはらし団子を注文(450円・税込)。こちらも地元の農場の無農薬米を使った人気の逸品。「美味しい! この2日間くらい、いっぱい食べてもいいよね」

テラスからは絶景が。スペシャルティコーヒー「みはらしテラス珈琲(420円・税込)」は、パッケージもかわいいし、風景ともマッチ。こんな映えな写真撮れちゃいます。程よい酸味と優しい甘みのバランスはクセになる美味しさ。あぁ、ずっとのんびりしていたいな……。

コーヒーブレイクのあとは、名物のかわらけ投げに挑戦。かわらけを投げ入れ、的に当たったり丸の中を通過すると、厄除けや願いが叶ったりすると言われています。

ちなみに、かわらけとは小さなお皿型の陶器のこと。3皿1セットで250円(税込)。じゃんけんの末、彼女から挑戦することに。

「ねぇ、全然入んないんだけど……」とうまくいかずふてくされる彼女。「1回投げれば十分だから、残りの2皿も投げていいよ」。旅のおかげか、昨日よりも寛容になった気がする。ちょっとは成長できたかな?

居心地のいいオフタイム「OFF.KINOSAKI」

「わたし、どうしてもここに来てみたかったんだ」と彼女がリサーチした中でも特にイチオシのお店、レストラン「OFF.KINOSAKI」。城崎在住の漫画家・ひうらさとるさんも愛用しているとのこと。外観からも伝わるオシャレな雰囲気。「これは女性が好きなやつだ」とひとり納得。

店内もセンス抜群。カジュアルで洗練されているけど居心地もいい。店名の“OFF”は、温泉地=休みの日に来ることが多いため、オフタイムを楽しんで欲しいという想いから名付けたそう。なるほど、だから居心地がいいのか。

彼女が頼んだのは「八鹿豚のパテと有機野菜、目玉焼きのオープンサンド(1200円)」。お店では料理の内容に合わせてワインも変えているそうで、白ワインを選んでもらいました。ちなみに、ワインは自然派、野菜は地元農家、パンは自家製とこだわりたっぷり。量もたっぷりです。

僕は「名物!但馬牛の揚げ焼きステーキ(100gあたり1950円)」を注文。ビストロスタイルの揚げ焼きが特徴で、旨味の高い赤身肉を使用。こちらも自家製パンが付きます。もちろんお肉なので、ワインは赤をチョイスしてもらいました。粗塩とお肉のマリアージュは至福です。

「さっきホットドッグ食べたけど、美味しいからどんどんいけちゃう」「わかるわかる〜。なんだか今日、わたしたち食べてばかりだね?(笑)」「たしかに(笑)。でも、こういう贅沢は旅の時しかできないよね。好きな時に食べて、好きな時に飲んで、好きな時に温泉に入って……」「帰りたくないなー」「帰りたくない」

あれ、城崎に来てから僕たち、昔みたいな雰囲気に戻ったかな。

お土産はパッケージが可愛い「海老のや」で

今回の1泊2日、最後のスポットは、さまざまな味の海老せんべいを展開する「海老のや」。「パッケージが可愛いからお土産にぴったりなはず」とここは僕が頑張って見つけたお店。白を基調としたモダンな外観から、自然と期待は高まります。気に入ってくれるかな。

「色々な味が選べて楽しい〜」。実にそのバリエーション40種類以上。パッケージも統一されていて、贈る側もテンションが上がること間違いなし。しかも商品が陳列されている前には、どんな海老せんべいなのかが分かる見本が。店内の試食コーナーで味見をしたら、つい自分の分も買ってしまった……。

5つ入る箱に詰めてもらったのは「但馬牛(460円・税込)」「かにみそ(430円・税込)」「さくら ※春限定(460円・税込)」「えび姿焼き(670円・税込)」「うに(360円・税込)」。城崎らしさと、人気と、味を考慮して決めました。「但馬牛は〇〇ちゃんにあげて、かにみそは……」。お土産購入も大満足な結果に。

「城崎って小さな街だけど、その分まわりやすいし、面白いお店もいっぱいあるし、温泉も充実しているし。……また来たいな、ね?」。帰りの車内、彼女が僕に問いかけた。街としても魅力的だし、移動が楽な分、一緒にいる人との距離も縮められる。温泉街は色々あるけれど、なかなかこんな街ないかも。「もちろん、また来よう!」

ぜひあなたも、大切な人と城崎に行ってみてください。

【旅中に立ち寄ったスポット】

城崎温泉駅:http://www.jr-odekake.net/eki/top.php?id=0630731

グビガブ:http://www.gubigabu.com

三木屋:http://www.kinosaki-mikiya.jp

谷口屋遊技場:http://www.kinosaki-spa.gr.jp/shop/other/game/275.html

伽羅:http://kyara-kinosaki.com

城崎ジェラートカフェChaya:http://www.kinosakisweets.com/shop/

城崎温泉ロープウェイ:https://kinosaki-ropeway.jp

温泉寺:http://www.kinosaki-onsenji.jp

みはらしテラスカフェ:http://www.kinosakicoffee.com

OFF.KINOSAKI:https://www.instagram.com/off.kinosaki/

海老のや:http://www.ebinoya.jp

Photo/井垣真紀(イガキフォトスタジオ)

「街の魅力がすべて詰まった8本の記事で作った城崎特集」はこちら

YUKOTABI 編集部
ゆこゆこネットが運営する温泉旅行メディア「YUKOTABI」の編集部です。 家族や友人との旅行がもっと楽しくなる情報や、おすすめの温泉など毎日発信しています!

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