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子育て卒業記念旅行、25年ぶり夫婦二人での熱海

子育て卒業記念旅行、25年ぶり夫婦二人での熱海

静岡の玄関口にある温泉リゾート・熱海を舞台に、ひとり旅ふたり旅・シニア旅という3つの切り口で、3つのストーリーをゆこたびが考えました。そのシニア旅編となります。

下の子の就職を機に、久しぶりにふたりでの旅行をすることに決めた50代夫婦。宿で過ごす時間を中心にゆったりと熱海を楽しむ、大人の旅の様子です。

profile

夫は50代半ば、妻は50代前半の結婚27年目夫婦。子どもは2人。家族仲が良く数年前までは毎年家族旅行をしていた。熱海には何度も訪れているが今回は10年ぶりの訪問。

※乗車時間(移動時間)は道路事情により、実際と異なる場合がございます。

今春、下の子が大学を卒業した。新卒で働き始めて数カ月、なんとかやっているようだ。「これで子育ても卒業か」なんて話をしていた流れで、妻とお疲れ会をしようということになった。

最初はちょっといい食事でもなんて言っていたが、せっかくなら近場の温泉地に行ってゆっくりしようと行き先は熱海に決定。久しぶりに子どもたちがいない旅行、なんだか少し照れ臭い気もする。

熱海の海の幸が味わえる人気店「釜つる」で昼食

土曜の朝、車で少し早めに家を出て11時すぎに最初の目的地「釜つる」に到着した。

せっかく熱海に行くならおいしい海の幸が食べたいとリサーチして見つけた店。熱海駅からだと歩いて15分ほどかかるが、車であれば駐車場があるので直接来れるのがありがたい。開店は11時半からなのにすでに人がちらほら。「さすが人気店だ」と期待が高まる。

ガラスのカウンターテーブルが印象的な店内。奥にはテーブルもあるようだ。聞いてみるとテーブル席は3名以上からとのこと。今度子どもたちと来るのもいいかもしれない。

席についてメニューを眺める。刺身と干物がセットになった「海幸(かいこう)膳」(2000円)を注文。干物は数種類の中から選べるのでおすすめを聞くとエボダイとサバフグとの答え。どちらも旬らしい…うーん…と悩んで、熱海近くの網代港で水揚げされたというエボダイに決めた。

目の前で大将に丁寧に焼かれるエボダイ。

10分ほど待って提供された「海幸膳」。旬のものを提供するため、時期によって変わるという刺身はソウダガツオとカワハギ。干物はいい塩加減。焼き加減もちょうどよく身はふっくら。厚めに切られた刺身も新鮮で美味しかった。
妻が注文した、「釜つる丼」(1800円)。ソウダガツオ、メダイ、アオリイカ、マダコ、カンパチ、甘エビ、ホタテと地魚メインのラインナップでこちらも美味しそう。妻はソウダガツオが気に入ったようだ。

観光客でにぎわう熱海駅前を散策

熱海の海の幸を満喫したので、熱海駅前を散策することにした。

熱海駅改札目の前の足湯「家康の湯」

二十数年ぶりの熱海駅前はすっかり新しくなっていた。一時はさびれているなんて話も聞いたりしたが、2016年に駅がリニューアルしたことも影響してか、駅前に関して言えばそんな風には感じられなかった。

駅出口すぐのところにある「家康の湯」という足湯が目に入る。満腹だし少し休憩しよう。駅前という場所もいいのかたくさんの人が利用していた。

靴下を脱ぎズボンの裾もめくり、湯へ足をつける。熱すぎずぬるすぎずちょうどいい湯加減でほっとする。ここは徳川家康の熱海逗留400周年を記念してつくられた足湯なんだとか。

しばらく湯に浸かりおなかの様子も落ち着いた。ハンカチで足を拭いて、駅前散策へ向かうことにした。

2つの熱海駅前通りから熱海の活気を感じる

熱海駅前には商店街が2つある。駅ビルに近い方が「平和通り名店街」、その隣が「仲見世通り商店街」。

広めの平和通りを歩いてみると、温泉饅頭店や干物屋が多く並ぶ。帰りにもう一度寄ってここでお土産を買って帰ろう。「いいらまんじゅう」という温泉饅頭が人気のようで会計待ちの列ができていた。

一本隣の仲見世通りを歩くと、帽子屋や甘味店など洒落た店がいくつか見られた。特に木を模したアーチ状の扉が印象的なパン屋が気になった。ここの人気商品はクロワッサンか。

観光客はやはりシニアが多い印象だが、かわいらしいプリンの店などもあり、若者も多く見られた。妻も「若い人も熱海に来るのね」なんて言っていた。

海に面した旅館「大成館」でゆったり過ごす

駅前を満喫したので熱海駅から車で20分ほど、網代(あじろ)駅近くにある「大成館」に向かうことにした。

美味しいものを食べて静かにゆったり過ごしたいと思っていたので、宿は華やかな熱海から少しだけ離れていて、港もある網代エリアで探していた。そこで見つけた「料理が美味しい」と評判の旅館がここ、大成館だ。

落ち着いた雰囲気の外観に期待が高まる。
女将さんや従業員の方たちに温かく迎えられてチェックイン。部屋には浴衣が置いていないとのことで、ラウンジ脇の棚から好きな柄の浴衣を持って部屋へ行く。女性にはうれしいサービスのようで妻は楽しそうに浴衣を選んでいた。このラウンジもまた落ち着いていて好みの空間。

貸し切り風呂もある自家源泉かけ流し風呂

2階の部屋に荷物を置いて、早速温泉へ向かった。この10月に改装したばかりという浴室はとてもきれいで快適。

ざっと体を洗い湯舟へ体を沈める。「あ~~~」と声が出る。我ながらおじさんだ。少し口に入った温泉はとてもしょっぱかった。ホームページに「加水で温度調節をしていない高濃度の塩化物泉」とあったのを思い出し納得した。

露天風呂があるのもうれしい。晩秋の少し涼しい外気と熱めの温泉の組み合わせがとても気持ち良かった。

最上階の5階には貸し切り風呂があるとのことだったので、そちらにも行ってみることにした。貸し切り風呂はその場所まで行かないと入浴できるかどうか分からないところが多いが、こちらはエレベーター内のランプで他のお客さんが入浴中かどうかが分かるので助かる。

2つある貸し切り風呂のうち、「雲海」という檜の風呂に入ることにした。

眺望がとてもよくて驚いた。あじろ湾を正面にして、左には熱海の市街地が、右には網代港が見える。熱海市街地の奥に房総半島も見えると宿の方に教えてもらったが、生憎の曇天で見られなかったのが残念だ。

ハッピーアワーで地ビールと地酒を堪能

温泉を満喫した後は16時~18時までラウンジで開催されているハッピーアワーへ向かった。なんと生ビールや地酒を300円で飲めてしまうのだ。これは行くしかない。

静岡県限定の生ビールと、静岡の地酒「正雪(しょうせつ)」を注文。風呂上りに飲むビールはやはり格別だ。

ビールはスッキリとしていて飲みやすいし、少しだけ辛口の正雪もまた飲みやすい。ライトアップされた小庭園を見ながら、「磯自慢」「臥龍梅(がりゅうばい)」といった地酒も追加で楽しんだ。

夕食時には静岡県の地酒を中心とした16種類もの日本酒を注文することができるとのこと。私のような酒好きにはたまらない。

地物を中心としたバリエーション豊かな12品の創作料理

18時からの夕食は部屋食。時間になると料理が次々と運ばれ、あっという間にテーブルの上がいっぱいになった。

「お疲れ様」と乾杯。口には出せなかったが、ビールを飲みながら妻への感謝の気持ちで胸がいっぱいになった。

テーブルに並ぶ色とりどりの料理。繊細な味付けがされた料理はどれもとても美味しかった。特に香りだけでご飯が食べられそうなくらい旨味が濃厚な「伊勢海老鬼殻焼」、口のなかで溶けるマグロが特に気に入った「旬の御造り」、もちもちでほのかに甘い「百合根饅頭」が印象に残っている。

子育て卒業のお祝いだからと別注で頼んだ地物のキンメダイの煮つけ。30cm以上はあると思われるほどの大きさだったが、これで3780円とは驚きだ。

料理を食べながらこれまでのこと、子どもたちのこと、これからのことを話した。妻とこんなに話をしたのはいつぶりだろう。旅先だからなのか、私も妻もいつもより饒舌だった気がする。とてもいいひと時を過ごすことができた。

干物を温めながら食べられる朝食

翌朝起きると晴れていた。海も空もとても青くて気持ちがいい。

地物を中心とした朝食も部屋でいただける。湯豆腐は少し飲みすぎた体によく染みた。温かいまま食べられる干物も味がしっかりしている。熱海に来て干物がますます好きになったな。

温泉、料理、部屋、接客。どれも申し分なく、とてもいい時間が過ごせた。またぜひ宿泊したいと思う。フロントで宿泊費を支払い、お礼を言って大成館を後にした。

絶景を望む隈研吾デザインのカフェ「COEDA HOUSE」

車を走らせて向かったのは「アカオハーブ&ローズガーデン」。四季を通じて東京ドーム12個分もの広さの敷地に美しい花々が咲く観光スポットだ。

2人分の入園料を払い、近くに止まっているバスに乗車する。ここは山の一部につくられた施設なので、このバスで最上部まで行き、山を下りながら点在するガーデンを楽しんでいく。

バラのシーズンではないのに訪れた目的は、昨年オープンしたガーデン最上部にある「COEDA HOUSE」。隈研吾デザインのハイカラな建物で、絶景を見ながらコーヒーが飲める人気のカフェだ。

熱海産の橙を使ったタルトフロマージュなどのスイーツも魅力的だったが、まだお腹いっぱいだったため注文はコーヒーだけにとどめた。

テラス席前の展望デッキにはたくさんの人がいた。特に角の部分が撮影スポットとして人気のようで、カップルや女子大生グループ、外国人の方などが海を背景に次々写真撮影をしていたのが印象的だった。

テラス席で水平線を眺めながらしばらくくつろぎ、12個あるガーデンを巡りながら入園口まで下って行った。バラのシーズンではなかったものの、ところどころに咲く秋バラやハーブガーデンなどを楽しむことができた。

和洋折衷の美しい建築と庭園が素晴らしい「起雲閣」

自然を満喫した後は、車で5分の「起雲閣」へ。1919(大正8)年に建築され「熱海の三大別荘」といわれた名邸を1947(昭和22)年に旅館として整えた場所で、現在はその建築美を残しながら一般に開放している。

一歩足を踏み入れると、和洋折衷の建築美にシャッターを押す手が止まらなかった。

こちらは建築当初からある和室「麒麟」。細い格子が板の間に美しい影をつくっていた。

1932(昭和7)年に建てられた「玉姫」。どことなく和の雰囲気も感じさせる洋館だ。

細かい部分の装飾まで美しく感心してしまう。特に随所に見られるステンドグラスはデザインもかわいらしく気に入った。

綺麗に手入れされた庭園も見学することができる。熱海の市街地にいることを忘れてしまうような空間だった。こちらも人気スポットのようで、次々と観光客が訪れていた。開館直後は比較的人が少ないとのことなので、次回はその時間を狙って写真を撮りに来ようと思う。

3代続く老舗洋食屋「スコット」で贅沢ランチ

熱海旅行の締めくくりは少し贅沢をして洋食を食べようと決めていた。一度行ってみたかった、創業72年の老舗洋食店「スコット」。

旧館と本店があるが、ランチコースが食べられるのは本店のみ。運よく並ばずに入店することができた(予約不可なのだ)。

カジュアルでありながら、少しだけ背筋がシャンとする「ちょっといいお店」という雰囲気の店内。今回の旅の締めくくりにもってこいだ。店内には伊豆の海の絵など、ご主人や女将さんが買い付けたという絵画が飾られている。

贅沢しようと決めていたので、二人ともメインディッシュが選べるランチコースを頼んだ。私はタンシチュー(5724円・税込)、妻は車海老のフライ(4320円・税込)をチョイス。メインの他にオードブル、スープ、サラダ、パンorライス、デザート、コーヒーor紅茶がつく。

5~6時間煮たもはやステーキのような厚さのタンと、1週間も煮込むというソースの相性が抜群なタンシチュー。ほろほろと柔らかい肉にソースがよく絡んで感動する美味しさだった。

妻が注文した車海老のフライを一口もらうと衣が軽く、身がギュッとしまっていた。酸味がほどよく効いたタルタルソースも絶品!

最後にデザートとコーヒーをいただいた。ババロアと悩んで選んだかぼちゃのプリンは密度の高いむっちりとしたタイプ。

熱海に到着してから魚は十分堪能したので、最後を洋食にしたのは我ながら正解だったと思う。ご馳走様でした。

熱海駅に寄ってお土産を買い、少し早めに帰路につく。有休をとって平日に来たからか人ごみに疲れることもなくゆっくりすることができた。遠すぎず、近すぎない熱海は一泊二日で行くには距離感も“旅感”もちょうどよかった。

帰りの車のなかで妻が「熱海楽しかったね。また来たいね」と言っていた。これからは二人であちこち旅したいと思う。もちろんまた熱海にも来よう。

【旅中に立ち寄ったスポット】
釜つる:https://www.kamaturu.co.jp/kamaturuwasyoku/
熱海駅前/家康の湯:https://www.ataminews.gr.jp/spot/138/
熱海駅前/平和通り名店街:http://atamiekimae.com/
熱海駅前/仲見世通り商店街:https://www.atami-nakamise.jp/
大成館:https://www.yukoyuko.net/7032
COEDA HOUSE
http://garden-akao.com/
起雲閣:http://www.city.atami.lg.jp/shisetsu/bunka/1002036/1002039.html
スコット:http://restaurant-scott.com/index.html

【かかった金額】
釜つる 海幸善(2000円)
釜つる丼(1800円)

大成館 ハッピーアワー(300円×3=1200円)
キンメダイの煮付け(3780円)
宿泊費(1万9140円×2=3万8280円)
※宿泊料金は変動します

COEDA HOUSE
アカオハーブ&ローズガーデン入園料(1000円×2=2000円)
有機コーヒー(400円・税込×2=800円)

起雲閣 入館料(610円×2=1020円)

スコット ランチコース/タンシチュー(5724円・税込)
ランチコース/車海老のフライ(4320円・税込)

交通費 ガソリン代(約5500円)
往復高速道路代(4520円)
東京⇔熱海/東名高速道路・小田原厚木道路・真鶴道路

約7万944円
※税別で表示。税込みの場合のみ「税込」と記載

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Photo/浦田真行

YUKOTABI 編集部
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